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日本の城の石垣の積み方とその特徴

しゅう

ちょこっと石垣の積み方の勉強をしましょう。

越前大野城
▲野面積みの越前大野城

こちらは越前大野城です。小ぶりな城で見た目も綺麗にされていました。

「日本三大天空の城」の1つである越前大野城は1576年に築城された歴史的な山城です。

野面積み(のづらづみ)という古い工法で積まれた石垣が県指定文化財だそうです。

16世紀の城郭石垣によく用いられた工法で、自然石や割石をほとんど加工せずにそのまま積み上げていくものであり以下の特徴を持っています。

  • 加工をしないので独特の表情豊かな景観を生み出す
  • 時間とともに苔やシダが生えることで趣が深まる
  • 石と石の間の隙間が排水性を高め大雨時の崩壊を防ぐ
  • 隙間が地震の揺れを吸収する役割も果たすため耐震性に優れる

一方、デメリットもあります。

  • 自然石を使用するため高く積むことが難しい
  • 敵に登られやすいという防御上の弱点

この結果、後に打ち込み接ぎ(うちこみはぎ)や切り込み接ぎ(きりこみはぎ)などの新しい石垣技術が発展していきました。より高く急でかつ整っていて見栄えがあり強度が高い石垣の城が普及していきました。

しゅう

見栄えと実用性のどちらも大切だったんですね!

このように野面積みは歴史的価値と実用性を兼ね備えた石垣技法として、今日も高く評価されているそうです。

ぜひ石垣の積み方にも注目してみて下さい。

参考までに左は岡山城の打ち込み接ぎ、右は大阪城の切り込み接ぎの石垣です。

確かにこれらの城の方が大きく見栄えもよいので権力を示すにはもってこいの石垣かもしれませんね。