こんにちは!しゅうです。
今回は、福井市足羽(あすわ)にある「福井市水道記念館」へ行ってきました。足羽山のふもとにたたずむ、大正時代のレトロ建築が目印のこの記念館は、国の登録有形文化財にも指定されている歴史的スポットです。
中に入ると、まるで大正時代にタイムスリップしたかのような空間が広がり、水道の歴史やしくみを、見て・触れて・楽しく学べます。
社会見学や親子でのお出かけにもぴったりで、大人でも思わず「へぇ〜」が連発するような発見がいっぱいありました!
知る・学ぶ・癒される、ちょっと意外な“水道の世界”を体験してみませんか?
大正ロマンを感じる建物でした!水道の歴史や水の知識を一緒に勉強していきましょう!
- 福井県のおすすめ観光スポットを探している方
- 水道の歴史や水の知識に興味がある方
- レトロな建築が好きな方
- 小学生の社会見学先を検討している保護者や先生
見学時間は30分ほどでした。足羽山の動物園なども合わせて観光するのがおすすめです。
この記事では、福井県水道記念館の見どころや学べる内容、アクセス情報まで詳しく紹介しします。
福井市水道記念館ってどんなところ?
国登録有形文化財のレトロ建築

- 大正ロマン溢れる外観に魅了される
- 巨大な揚水ポンプを見学
- 古くからの水道の歴史が学べる
- 今話題のマンホールカードを貰える(曜日指定あり)

この記念館は、1924年(大正13年)に建設された「足羽揚水ポンプ場」を改修して2004年に開館しました。大正時代の洋風建築の特徴を残す外観は、2011年に国の登録有形文化財に指定されています。
レトロな雰囲気で凛として立派に佇んでいました。穴場観光スポットですね。
展示内容と学びポイント
巨大ポンプの展示と仕組み

館内に入ると、現役時代そのままの大型揚水ポンプが存在感を示していました。
この揚水ポンプは、浄水場から約50mの高さにある足羽山の配水池まで水を送る能力を持っていたそうです。この配水池に水を溜め、そこから重力を利用して市内に供給する仕組みが採用されていました。
理系の性なのかもしれませんが、50mもの位置まで水を上げるためには相当な位置エネルギーを与える必要があるなと思ってしまいました。
水は口で吸ったらどのくらい高くまで行くのだろう?

人間の肺活量を利用して水を吸い上げる場合、計算上理論的な限界は約10mだそうです。これは大気圧が水を押し上げることができる高さに基づいています。ただし、実際には水蒸気圧や摩擦などの影響で、8~9m程度が現実的な限界とされています。
ある動画の実験では、肺の力だけで吸い上げられる高さは約4m程度でした。一般的な成人男性の肺活量では完全な真空状態を作り出すことは困難だったようです。
また、長時間にわたって低圧状態を維持することは難しく、酸欠になってしまいますね。
以上、ちょっとした理科の小話でした。
江戸時代の木の水道管

江戸時代の水道管などの展示もありました。当時は木の水道管を使っていたんですね。

水道管の地震対策

生活の大切なインフラである水道は災害が起きた時も止まらないように工夫されているのですね。
また、子ども向けには揚水ポンプ体験コーナーがあり、楽しみながら学べる工夫がされています。
水の使用量とその内訳

水道水は、川の水を何回もろ過し配水池に貯められたのち、配水管で各家庭に配られるということがわかりました。
日本では、1人当たり1日で使用する水の量は平均約 230L だそうです。この内訳は以下の通りです。
- トイレ: 約28%(50~65L)
- 風呂: 約24%(80~90L)
- 炊事: 約23%(40~50L)
- 洗濯: 約17%(35~40L)
- その他(洗顔や掃除など): 約8%(15~20L)
また、飲料水として直接摂取する量は1日あたり約 1.2~2.5Lとされ、食事から摂取する水分も含めると合計で約3Lとなります。
びっくりするほど多くの水を使っているんだなあ。
水道の安全を守る技術とは?
金魚や微生物によるセンサー
水の安全性を確認するために金魚などの生態センサーを使っていることに驚きました。以下のようなセンサーが一般的に使用されているそうです。
1. 微生物センサー
- 特徴:微生物の酸素消費量や代謝活動の変化を検知
- 用途:硝化細菌などを用いて毒性物質を検出し、水質異常を監視
2. 魚類センサー
- 特徴:ヒメダカや金魚などの魚類の行動や筋肉活動を監視。行動解析(位置分布検知)や生体電位測定(筋肉活動の電位変化)を利用
- 用途:毒性物質の混入や突発的な水質異常を検知
- 例:「メダカのバイオアッセイ」では、魚類の群れ行動や捕食防御本能を活用して異常を検出する
3. バイオセンサー
- 特徴:細菌、ウイルス、毒素などの生物学的汚染物質を酵素や抗体などを使用し検出。
- 用途:飲料水の安全性確保や公衆衛生監視。
これらのセンサーは、浄水場で水質異常の早期検知や水道水の安全性確保に重要な役割を果たしているそうです。
生活に欠かせない水は徹底的に安全管理されていて安心ですね。
以上まとめると、福井市水道記念館では色々なことを学ぶことができました。
- 揚水ポンプの機能と役割の紹介
- 福井市水道事業の歴史・現在・未来
- 江戸時代から現在までの水道管の展示
- 水道ビジョンや福井市の水道に関する主なデータの閲覧
- 揚水ポンプ体験コーナー(ゲーム形式)
マンホールカードがもらえる
福井県固有のマンホールカード

2階ではマンホールカードを配っておりました。土日祝日はこちらの福井市水道記念館で配り、平日は福井市上下水道局経営管理課(下水道局3階)で配布しているようです。
マンホールカードは、各地のマンホール蓋のデザインをカード化した無料配布のコレクションアイテムです。2016年に配布が開始され、2025年1月時点で全国714自治体と3団体が1076種類を制作しています。カードにはマンホール蓋の写真や設置場所の座標、デザインの由来などが記載されており、地域の魅力発信や下水道への関心向上を目的としています。配布は現地で行われ、観光促進やコレクション性も高く、多くの人々に親しまれています。
私の周りでもマンホールカードを集めている人が何人かいます。旅の思い出として受け取るのも、マンホールカードを収集するのも楽しそうですね。
観光情報・アクセス
観光情報
- 施設名:福井市水道記念館
- 住所:〒918-8007 福井市足羽1丁目7-35
- 電話番号:0776-35-6751
- 開館時間:9:00〜16:30
- 休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
- 入館料:無料
- 駐車場:無料(3台分)
アクセス
- 車:北陸自動車道「福井IC」から約15分
- バス:京福バス「左内公園口」より徒歩約1分/「久保町」より徒歩約6分
- 電車:「足羽山公園口駅」から徒歩約6分
- タクシー:「JR福井駅」から約5分
※記事に掲載した内容は公開日時点の情報です。変更される場合がありますので、HP等で最新情報の確認をしてください
まとめ|社会見学や旅行におすすめ!
いかがでしたか。福井市水道記念館は、福井の歴史やインフラの大切さを楽しく学べる施設です。レトロ建築好きな大人にも、社会見学を楽しみたい子どもにもおすすめです。
水道記念館見学を通して、やはりインフラは人間の生活に欠かせない大事なものだと改めて理解することができました。現在、当たり前のように享受することができるこの生活環境に感謝をするきっかけを与えてくれる良い体験でした。
北陸新幹線が延長され、福井県は東京からのアクセスも良好になりました。次の旅行先にぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
旅行で得た経験や知識は何年経っても色褪せない思い出になります。皆さんの旅が最高の旅になるように、少しでも多くの役立つ情報を提供していこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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